私は子どもの頃からサッカーをやっていて、中学校でも当然のことながらサッカー部に入りました。
身長は低かったものの攻撃的なポジションでドリブルが得意だったのでそれほどデメリットにはならず、気にしていませんでした。
しかし、サッカー部で練習を続けていたある日、監督からサイドバックに転向するように進められたのです。
前への推進力を買われてのことでしたが、サイドバックはディフェンダーであり身長を含めたフィジカルが求められます。
身長を意図的に伸ばすことは難しいですが、フィジカルを向上させることは可能なので筋トレを始めることになりました。
筋トレを始めるときに気になったのが、背が伸びなくなる可能性があるという話を聞いたことでした。
サイドバックとしてプレイするなら相手選手に競り負けることがないフィジカルだけでなくハイボールに対応するために背の高さも必要で、背が伸びないと守備の穴になってしまうからです。
仮にサッカーをやっていなくても背は高いほうがかっこいいと思っていたので心配でした。
しかし、筋トレをしていると予想外の変化が起きました。なんと、筋肉がつくだけでなく身長も伸び始めたのです。
中学校入学時は155cm程度だったのに対し、中学三年になる頃には175cmを超えていました。
元々得意としていたドリブルで攻撃参加することに加えて、高さとフィジカルが身についたことで守備でも相手選手との競り合いに負けることが減ってサイドバックとして活躍することができるようになり、いまでは自分に最も合っているポジションだと実感しています。
筋トレをしたのに順調に背が伸びたことは意外な驚きでしたが、実はトレーニングを始める前に監督が書籍などで調べてくれていて、必ずしもトレーニングによって筋肉量が増えたとしても背が伸びなくなるわけではないということを聞いていました。
監督が言うところによると、ダンベルやマシンを使ったトレーニングをしすぎると間接に過大な負荷がかかるため背が伸びなくなる可能性もあるものの、腕立て伏せなどの自重トレーニングを適切な範囲で行うのであれば間接に影響が出ることはないとのことでした。
私はその言葉に従って、軽い筋肉痛が出る程度の自重トレーニングを二日おきに行いました。
すると筋肉がつくと同時に身長も伸びたので、監督のアドバイスには非常に感謝しています。
筋トレをすると背が伸びないという話はよく聞きますが、トレーニングの内容によっては背を伸ばすこともできるということを実証できました。